名護屋岬古墳群


昭和11年(1936)八幡製鐵所戸畑作業所構内で、工場建設のために整地作業を行っていたところ、以前名護屋岬と呼ばれていた場所から三基の古墳が発掘されました。考古学者の名和洋一郎氏が調査を行い、その後戸畑中学(現戸畑高校)に古墳の石組み一基と副葬品が寄贈され、他二基分の石組みは八幡中学(現八幡高校)と東筑中学(現東筑高校)にそれぞれ寄贈されました。昭和25,6年に福田安敏氏が戸畑高校校庭に石組みを再現し、野外展示されていましたが、いつしか忘れられ各高校とも失われてしましました。

令和3年(2021)4月、戸畑の照養寺に名護屋岬古墳群出土頭骨が存在するという情報を得て、戸畑郷土史会が確認した所、納骨堂より該当の頭骨が3体分発見されました。

令和3年(2021)7月、行橋歴史資料館の宇野愼敏館長にお出で頂き、検分の上で、土井ケ浜遺跡・人類学ミュージアムに調査研究を行うよう段取りいただきました。

令和4年(2022)4月、これまで存在しないと思われていた名和洋一郎氏による名護屋岬古墳群の発掘写真が新たに見つかりました。戦前には下関要塞地帯に指定されていた八幡製鐵所構内での写真は表に出すことが憚られていたのではないかと推測しています。

 

「名護屋岬古墳群と北九州の古墳時代 再発見された頭骨の研究発表会」

令和4年(2022年)6月11日、調査研究の成果を受けて、戸畑区のウェル戸畑多目的ホールにて「名護屋岬古墳群と北九州の古墳時代 再発見された!頭骨の研究発表会」を北九州市とNPO法人北九州市の文化財を守る会の共催を得て開催する運びとなりました。名護屋岬古墳群と頭骨再発見の経緯について竹内英雄戸畑郷土史会事務局長が行い、土井ケ浜遺跡・人類学ミュージアムの高椋浩史主任主事をお招きして頭骨の研究成果報告を披露されます。宇野愼敏行橋歴史資料館館長に名護屋岬古墳群と北九州の古墳時代の状況を解説頂いてから熱いシンポジウムによる討論がなされる予定です。

「初公開!名護屋岬古墳群出土頭骨展」

令和4年(2022)6月4日~12日、北九州市立旧百三十銀行ギャラリーにて「初公開!名護屋岬古墳群出土頭骨 86年ぶりに発見された頭骨は語る」展を行います。出土頭骨とパネル展示でより理解が深まる展示ですので研究発表会と併せてご覧ください。

以下シンポジウム後に追加していきます。

名護屋岬とは

名護屋岬古墳群の発掘

名護屋岬古墳群出土品

名護屋岬古墳群出土頭骨の再発見

「名護屋岬古墳群と北九州の古墳時代 再発見された頭骨の研究発表会」